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水素ガスによる事故 Part5

 水素ガスによる事故のご紹介をする5回目になります。昭和から平成になると
事故の性質も少し変化が見えます。

それでは平成2年の事故から

平成2年2月 大阪府路上 火災 
 費用済みの水素カードルを輸送中に運転を誤り積荷のカードルを対向車線に落下さ
せました。落下したカードルに残っていた水素ガスが噴出し漏洩しました。
 原因は、運転手の前方不注意とスピードの出しすぎによるもので、カードルを固
定していた許容応力5トンのナイロンスリングがカードルを組み立ててある鉄製の枠の角に当
たり切断されたものと考えられております。

平成2年7月 愛知県石油精製所 火災
 水素化分解装置の定期修理工事のため運転停止操作に入っていたところ、シェル側
の循環油と反応塔流出油の熱交換において、シェル側入口部調整弁と配管の接続部か
ら循環油である軽油が漏洩し、高温体に触れて着火し火災となりました。
 原因は、フランジ部より漏洩した水素と軽油が高温になったバルブやフランジに加熱され
約250℃以上になったことで着火し火災にあったものと推定されます。

平成2年9月 沖縄県石油精製所 漏洩
 灯油・軽油の脱硫装置において反応塔空冷器の管端部よりガスが漏洩し、同時に
油も漏れが生じました。直ちに緊急遮断装置を作動させると供に着火防止のため
放水銃による放水を行いました。
 原因は、当該機器の外面腐食によるものと思われます。

平成2年10月 埼玉県道路上 漏洩 
 工場から車両により水素容器7m3 x 20本を積載中に交差点で軽自動車と衝突し
積載していた容器がすべて落下しました。このうち水素容器4本と酸素容器1本から
ガスが漏洩しました。
 原因は、交通事故によるものです。

平成3年3月 神奈川県化学工場 漏洩火災
 アンモニア合成装置の定期修理が終了し、スタートアップ操作を実施した後に加熱炉の下部
配管のつなぎ目からガスが漏れ、加熱炉のヒーターに引火しました。
 スタートアップ作業時のヒーターの降温勾配の急傾斜によりフランジボルト締付け力の低下を生
じたものと思われます。

平成3年5月 大阪府化学工場 漏洩爆発 負傷者1名 
 水素ガス充填所で電解工場から送気中の水素ガスを圧縮機で中圧しながらトレーラーに
積んだ水素ボンベ20本のカードルに充填中、漏れた水素ガスが爆発しました。
 原因は、作業員による誤判断および誤操作によるものです。

平成3年5月 宮城県研究所 漏洩爆発 
 ガス供給系試験設備において流量計の精度確認を行うため、圧縮水素の流し試験
を行っていました。ところが配管の溶接部で破損し噴出した水素ガスが何らかの原因
で着火爆発しました。
 原因は、試験送り返しで配管の溶接部が薄くなり破断したものと見られております。

平成3年10月 富山県研究所 
 CVD装置を運転中に空気排気用の真空ポンプを作動させ未確認のままシランガス、水素
ガスを流したために真空ポンプを通じて排気系にガスが流入し、塩化ビニール性排気管が燃
焼しました。
 原因は、CVD装置2台を一つの系列に並列運転をしており、1号機の作動時に2号機
の空気排気用真空ポンプの作動していることを確認しないままガスを流したため空気排
気ラインに流入し、空気とガスが反応したためと考えられております。

平成4年10月 千葉県石油精製所 爆発火災 死者10名・負傷者7名
 圧縮軽油水素化脱硫装置の触媒交換後10月12日より運転を再開し、16日熱交換の
増し締め作業中、4基の熱交換のうち1基が爆発・火災を起こしチャンバーカバーなどが
約130mの距離に吹き飛びました。
 熱交換前面シェル部内のガスケトリテイナーが熱変形によりガスケット溝に納まらなくなったため
溝に乗り上げ、この部分から水素ガスが漏洩しました。各部材管の隙間に充満し、その
圧力により熱交換本体が膨張変形したこと及びロックリングが変形したことにより両者のネジ
の噛み合いが減少しロックリングなどが離脱しました。

平成5年9月 神奈川県石油精製所 爆発 負傷者2名
 定期修理のため装置全体を停止して水素ガスの循環圧縮機の分解整理が行われており
ました。この圧縮機は運転時に負荷を調整するためのクリアランスポケットという部品がついて
いますが圧縮機のガス置換後にこの部分は取り外されておりました。発災当日クリアランスポケット
を分解するため作業員がボルトを緩めていたところ、内部に滞留していた水素ガスが噴出
しなんらかの原因により着火爆発しました。
 原因は、クリアランスポケットまでガス置換されておらず、内部に水素ガスが溜まったまま分解作
業を行いました。

事故は、ちょっとした油断から発生することが多いようです。

水素ガスのご注文、水素ガスの供給設備、水素ガス配管工事まで
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ありがとうございます

今日の埼玉県川口市のお天気は?
 2011年6月7日 火曜日
 天気 はれ
 ボンベ庫の温度 朝24℃、昼26℃

です。

「わざわざ準備する」
(大学受験塾 川崎雅史氏ブログより)

*  *  *

受験で言うところの99.9パーセントの準備といえば…

“基本問題、典型問題なら、緊張で頭が真っ白になったとしても、

 手が勝手に動いて解ける。”

状態になっていること。

受験問題の70パーセントは基本問題、典型問題。
(だいたいみんなが解ける問題)

差がつくのは、残りの30パーセントの発展問題。
(みんな解けない)

残りの30パーセントが解けるかどうか。

試験会場でひらめくかどうか。

それで合否が決まる。

師曰く、

“基本問題、典型問題なら、緊張で頭が真っ白になったとしても、手が勝手に動いて解ける。”

状態になっていれば、エネルギーを消費することなく、70パーセントの問題を瞬殺することができる。

だから。

残りの30パーセントの発展問題がとける。

その30パーンセントの発展問題に全てのエネルギーを注ぐことができる。

ひらめきが降りる。”

のだと。

(準備が完ぺきでなければ、パーセントの基本問題に手こずって、

 30パーセントの発展問題にたどりつくころにはエネルギーは尽き、

 そこでひらめきが降りることはない。)

料理でも同じ。

99パーセントの準備ができていれば、本番で、信じられないようなひらめきが降りてくる。

じゃあ。

いつも、99パーセントの準備を整えて本番に望むためにすべきことは何か。

「どうすればもっとよくなるか」

という問いを寝ても覚めても、気が狂いそうになるまで、問い続け、
(一日、最低100コくらいは改善策が思いつくまで)

そのウチ10コを確実にやっていくこと。

そういう準備こそが、求められている “誠” なのだと思います。

 by との

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