安定同位元素の用途
昨日ご紹介しました安定同位元素の用途について更に突っ込んだ
ご説明をさせていただきます。
・ゲノム科学のタンパク質構造解析について
我々の体には、5~10万種類ほどのタンパク質が存在しています。
タンパク質は20種類のアミノ酸が一列に繋がって作られています。
この伸びた鎖が折りたたまれて高次元構造となります。この構造を
知ることが出来ればタンパク質の機能を特定することができるので
す。
文部科学省が進めるタンパク質3000プロジェクト(網羅的蛋白質
立体構造解析プロジェクト)の5年間で約3000種類の蛋白質立体構
造を決定し、日本は実質的に蛋白質の効率的立体構造解析の技術で
世界をリードしていると言われております。理化学研究所ゲノム科
学総合研究センター等を通じ多数の研究機関や大学が参加し効率的
創薬につながる成果に期待されているのです。
多次元NMRによるタンパク質構造解析は、NMR装置を利用してタ
ンパク質の立体構造解析をします。その流れとして先ず、試料(安
定同位元素標識タンパク質)を超電導マグネットにセットして測定
データを得ます。そのデーターをフーリエ変換してスペクトルを得
ます。更に続いてスペクトル解析することで高次構造を得られます
ので、その数値を基に計算を行い立体構造を得られるのです。この
分析に安定同位元素標識 13C,15N,dなどが必須なのです。
タンパク質3000プロジェクトとは、タンパク質構造や機能研究が
未来への道を導くとされ病気などに関与するタンパク質についてど
の部位が発病に関係しているかを正確に精度良く知ることが出来ま
す。その結果によりそのタンパク質を選択的に標的とする医薬品の
効率的な設計・開発に直結すると考えられております。
・PETガン診断について
検査機関でPETガン診断を行うと、5mm程度の微少のガンを検出
出来ます。また、約15分という短時間で全身の診断を行うことが可
能でもあり、侵襲性が低い特徴を持ちます。日本全国の約120箇所
の検査機関で年間10,000件の検査が行われているとされてます。
PETガン診断には造影剤 18FDG合成が使用されます。FDGとは、
FDG(2-[F-18}fluoro-2-deoxy-D-glucose)は、グルコースの2位の炭素
に付く OH基を F-18 で置換したポジトロン用放射性薬剤です。
H2 18Oからサイクロトロンにより加速された陽子p
を照射することで 18O になり、核反応で放射性の
18F から放射性薬剤 18FDG合成となり、ガンマ線
などが放射されます。
安定同位元素(PET造影剤原料 水 18O )などのことなら
川口液化ケミカル株式会社までご相談ください。
TEL 048-282-3665
E-Mail:CutHere_info@klchem.co.jp
ありがとうございます
今日のさいたま市のお天気は?
2011年1月10日 月曜日
天気 はれ
気温 2℃(PM7:30)
です。
高校サッカー選手権大会決勝戦で、兵庫滝川二高 vs 京都久御山高校が
対戦し、滝川二高が兵庫県勢として初優勝を飾りました。
とはいえ滝川二高の卒業生には現役で日本代表フォワードの岡崎選手
や他にもプロ選手を輩出している名門です。
優勝の弁で栫裕保監督は、兵庫の少年サッカーの選手達に夢を現実に
してもらえる目標を作ってあげられてことが喜びの一つですと
涙を流しながら語られている姿が印象的でしたね。
久御山高校も玄人をうならせるパスサッカーを最後まで展開し
流行の個人技だけの派手なサッカーとは違うプリンシプルを
感じましたね。
by との