金属表面メッキ処理
ガス調整器やガス溶断器、産業用バルブなど主に真鍮製の金属表面には
装飾や防錆の目的でメッキ処理が施されております。
鍍金処理工程の一部の様子
メッキ処理には複数種類あります。
・青化銅めっき
・光沢ニッケルめっき
・黒ニッケルめっき
・ニッケルクロムめっき
・三価クロムめっき
・無電解ニッケルめっき
・亜鉛めっき
ユニクロメート、クロメート、黒クロメート、三価クロメート
・金めっき
・銀めっき
・アルマイト加工
白アルマイト、有色アルマイト、硬質アルマイト
・アロジン処理
三価アロジン処理
・キリンス処理
・不動態化処理
ガス業界以外にも、電気、精密機器、医療器具など多種多様な
分野に及びます。
例えばその一つの「無電解ニッケルめっき」をご紹介しましょう!
無電解ニッケルめっきを通称「カニゼンめっき」といいます。
鉄、鋼、銅、黄銅、青銅、アルミニウムなどの製品に、硬くて厚さ
が均一で、しかも耐蝕性のよいニッケル燐合金のコーティングを化
学反応によって形成する方法です。
その特徴は?
1. 母材の形状に関係なくめっき皮膜は均一なつきまわりを示します。
2. 高寸法制度が得られます。(所要のめっき厚さに対し±10%以内)
3. 非熱処理品はアモルファス構造で耐蝕性に優れ、熱処理により皮膜
は結晶化し、高硬度を得られます。
カニゼンめっき反応は、めっき液中の次亜燐酸陰イオンが周期律表
の第8族金属に、ある特定条件で接触するとその金属が触媒となって、
次式のように脱水素分解を起こさせます。
触 媒
[H2PO2]- + H2O → H[HPO3]- + 2H
生成した水素原子は触媒金属表面に吸着されていわゆる Condensed
Layerとなって活性化し、これがめっき液中のニッケル陽イオンに接触
すると次の様にニッケルを金属に還元して触媒金属表面に析出します。
Ni++ + 2H → Ni° + 2H+
また触媒金属表面の活性化した水素原子は液中の次亜燐酸陰イオンと
反応し、その含有するリンを還元してニッケルと合金をつくります。
カニゼンめっきの可能な材料 カニゼンめっきは、第8族金属の触媒作用
によって行なわれることは、前述のとおりであり、すなわち鉄、コバルト、
ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、
白金等はもちろんのこと、触媒金属以外の銅、銀、金、ベリリウム、ゲル
マニウム、アルミニウム、炭素、バナジウム、モリブデン、セレン、チタ
ン、ウラニウム等にもめっきが可能です。
しかし、ビスマス、カドミウム、アンチモン、錫、鉛、亜鉛等にはカニ
ゼンめっきはできません。これらは触媒作用を妨害するいわゆる触媒毒で
あるからです。また、特別の前処理をすることによって樹脂プラスチック、
セラミックス、ガラス等の非金属にもめっきを行なうことができます。
更に、カニゼンめっきの性質と特徴を見てみましょう!
気孔性
素地金属表面が平滑で欠陥がなければピンホールができません。
厚さの均一性
つきまわりは完全でその精度は所要の厚さに対し±10%以内です。
密着性
電気めっきと比較して、遥かに剥がれ難く、電気めっきの様にピリは
全く起こしません。曲げても剥がれることはありません。高温に加熱
されても剥がれないため、鉄の表面酸化によるスケール発生を防止し
ます。軟鋼上の接着力が最も強く24kg/mm2です。
磁性
めっきした状態では磁性はありません。300℃以上で熱処理すると磁性
を生じます。
組織
めっきした状態では完全な非晶質(Amorphous Structure)です。
300℃以上で熱処理すると結晶化し、析出硬化現象を示します。
耐蝕性
化学的耐蝕性は純ニッケルより優れています。これは合金のためで、大抵
の有機溶剤には全く侵されず、有機酸、塩類、苛性アルカリ、希薄鉱酸に
対して大きな耐蝕性を示します。
耐熱性
鉄、鋼の高温酸化すなわち表面のスケールを防止します。
耐摩擦性
チタン、および18-8ステンレス鋼等の金属間摩擦による”かじり””焼きつき”
を防止します。
その他
孔蝕(Cavitation erosion)防止に有効です。
金属その他へのめっき処理のご相談などございましたら
川口液化ケミカル株式会社までご相談下さい。
TEL 048-282-3665
ありがとうございます
今日の埼玉川口のお天気は?
2010年11月25日 木曜日
天気 はれ
ボンベ庫の温度 朝8℃、昼10℃、夜10℃
です。
「設ひ発病して死すべくとも、
猶只是れを修すべし。
病ひ無ふして修せず、
此の身をいたはり用ひてなんの用ぞ。
病ひして死せば本意なり」
(たとえ病気になって死のうと、
仏道修行をやり抜くべきである。
まして病気でもないのに修行もせず、
自分の身体をいたわり、
その身体を何の役に立てようというのか。
仏道修行を続ける中で、病気になって死んでも、
それはそれでよいではないか。
(致知2004年8月号「道元の歩いた道」より)
by との