■吸着式排ガス処理装置の吸着剤に関して(その2) (排ガス処理)
排ガス処理と精製ガスの連載シリーズです。
「排ガス処理」第十一話になります。
それでは、早速 藤村Fさまにお願致しましょう!
よろしくお願い致します。
■吸着式排ガス処理装置の吸着剤に関して(その2)
前回お話した吸着式排ガス処理装置のメーカーが抱えている問題点の
『その2』をお話したいと思います。
前回、『吸着式は処理できる量に限界がありますよ!』とご紹介しまし
たが、覚えていますか?
この処理できる量を超えた時点を業界用語で『破過(はか)』と言います。
あまり、聞き慣れない言葉だと思います。
では、どうやってこの『破過』を使用者は知る事が出来るのでしょうか?
①使用した材料ガスの本数で管理
処理装置メーカーから提示されている処理可能量から逆算して、材料
ガスのボンベを◎本使用したら交換すると決めておく。実際には研究・
製造装置にて材料ガスがある程度消費されるので相当の余裕を持って交
換する事になります。また、使用したボンベの本数をしっかり管理でき
る所でないと、この管理の方法は危険を伴います。費用面ですが、処理
装置メーカーからの計算根拠だけなので費用は掛かりません。
②変色剤の変化による管理
処理対象となる材料ガスに接触すると変色する剤を、吸着塔の外から
見える様にガラス窓を設けて充填します。日常点検等にてガラス窓から
変色剤の変色具合を確認して変色した時点で、薬剤交換をします。変色
剤は万能ではありませんから、長期間使用したり、対象ガスの濃度が薄
い場合は変色しない場合があります。また、徐々に変色しますので人間
の目が変色に追い付かなくて『昨日と変化なし』となって変色に気が付
かない場合があります。変色剤だけで管理する場合は処理装置メーカー
に『変色前』と『変色後』の写真を撮って頂いてガラス窓付近に付けて
置く事をお勧めします。費用面ですが、変色剤という新たな剤が必要と
なり吸着塔もガラス窓付きとなりますので、若干の費用負担が必要とな
ります。
③ガス検知器による管理
吸着塔の内部からサンプリング配管を処理対象ガスのガス検知器に接続
させる方法です。この場合、ガス検知器から電気信号を取り出す事が出来
ますので、処理装置から『破過警報(ブザー・ランプ)』や遠隔場所への
信号出しをする事が可能となります。但し、ガス検知器は分析計とは異な
るので、他のガスや温湿度の影響を受けて誤報を発する場合があります。
ガス検知器は定期的(半年もしくは1年毎)にガス検知器メーカーによる
校正作業が必要となります。費用面ですが、ガス検知器本体・校正、電気
制御機器や電気工事が必要になりますので、この3種類の中では一番費用
負担が大きくなります。
処理装置メーカーはまず③を推奨する様ですが、購入ユーザーとの打合せに
より ③ ⇒ ② ⇒ ① としていくそうです。
ユーザーはこれらの3種類を組合せて管理される事をお勧め致します。
今日はここまで!
次回は『吸着式排ガス処理装置の吸着剤に関して(続その2)』を紹介します。
お楽しみに!!(^O^)/=
by 藤村F
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ありがとうございます
今日の埼玉川口のお天気は?
10月20日 水曜日
天気 くもり
ボンベ庫の温度 朝19℃、昼19℃、夜19℃
です。
It is about how hard you can get hit and keep moving forward,
how much you can take and keep moving forward.
訳
人生はどれだけ強く打たれて、それでも前に進み続けるか、どれだけ我慢して
前に進み続けるか。
(ロッキー・ザ・ファイナル の格言より)
最強のボクサーは、打ちのめされてもなおリングに立ち続ける、不屈の精神から
生まれます。
試練を避けるのではなく、乗り越えようと果敢に挑むことによって、大きな器を
持った人間になれるのです。
by との