Title:(31話)高純度ガスは本当に高純度なのか?(つづき) (特殊ガス)
特殊ガスのことを詳しく解説してくれるこのコーナー第三十一回目に
なります。
難しいとお嘆きの皆さま・・・。
実は私も難しいです。 でも負けずに一緒に勉強していきましょう!
それでは今週も SGマイスターさんお願い致します。
(31話)高純度ガスは本当に高純度なのか?(つづき) ‘10.7.30
こんにちは
今日は先週のつづきです。
自分が思っているより難しいことになってしまって後悔しつつ...
「①不純物は誰がどうやって決めるのか?」についてはご理解頂けましたか?
さて今日は
②その不純物規格ってどうやって決めるの?
③”100-不純物計”が純度(99.999%等の標記)と一致しない場合
があるのはなぜ?
についてお話していきます。
②その不純物規格ってどうやって決めるの?
先週のお話の通り規格に載せる”不純物成分”を決めると次にその
“規格”を決めなくてはなりません。言い方を変えると、どの程度の
(品質管理上の)分析が可能か?ってことを決めるってことになります。
例えば、Ar中のO2分について・・・
ある工場の所有する分析計の検出下限が0.1%だとすると、これ以上の
保証は出来ないことになります。従って、O2分は<0.1%という表現
になります。
もし他の工場では、分析計が古いために0.5%かでしか測定出来なかっ
た場合、中に入っているArが実は全く同じものであっても、規格上は
<0.5%との表現になってしまいます。
さて、この例を例題として、次に、
③”100-不純物計”が純度(99.999%等の標記)と一致しない場合が
あるのはなぜ?
にお答えしていきましょう。
これまでのお話で「純度とは100%から一定のルールによって決め
られた不純物とその規格を引き算して表現する」ということが理解頂け
たでしょうか?
仮に同じArを充填したガス二本を異なる工場に一本ずつ運び込み、分
析をしてもらって純度標記をするとします。ここで、上記の例に従い、
A規格:<0.1% 酸素分 B規格:<0.5 %酸素分 とします。 A規格によるArガスは、 100%-0.1%=99.9% B規格によるArガスは、 100%-0.5%=99.5% という"商品規格"になります。 例えば中身も何もかも同じものであっても、"品質管理のレベル=不純物 分析レベルの違い"によってこの二つは「違うもの」として扱われます。 さてここまでが何となく理解出来たところで、先週の答えです。 以下の二つのガスはどちらが高純度だと思いますか? ①純度99.9% Ar 不純物規格 O2 <0.05%、 N2 <0.04%、 CO2 <0.01% ②純度99.9% Ar 不純物規格 O2 <0.1% という問題でした。 この答えは・・・ Ans. 同じかも知れないし①かも知れないし②かも知れない 殆どの方が正解したのではないでしょうか。 同時にタイトルの意味.. 高純度ガスは本当に高純度なのか? 要は、高純度ガスの品質を比較する場合、お使いになるみなさん自身が、 数字の"9"が幾つ並んでいるか?だけで判断することなく、"純度" と"不純物規格"の両方を確認して判断して頂きたいんです。 やっぱり難しいテーマだったかも知れませんね。 このお話はこれでおしまい。 by SGマイスター 高純度ガス、高純度ガス用機器、高純度ガス配管工事のことなら 川口液化ケミカル株式会社まで、ご相談ください。 TEL 050-8881-7393
ありがとうございます
今日の埼玉県川口市のお天気は?
7月30日 金曜日
天気 晴れのち雨
です。
来週は、もう8月ですよ!
私のイメージ的には8月は、夏休み、お盆、甲子園という感じ
ですが、毎度あっという間に過ぎて行ってしまうので
今年は大事に味わってみたいと思います。
by との