-40℃くらいの温度を作る
「低温」に関する連載コーナーの第三回目になります。
講師の「低温 小太郎」さんは、長く低温業界でお仕事を
され、「冷やす」世界の艱難辛苦を知り尽くす技術職人
さんでもあります。
それでは、お話をはじめていただきましょう!
2、-40℃くらいの温度を作る
前回は水を使用し、温度を下げるお話を致しましたが、今回は
さらに温度を下げる方法をお話致します。
・ドライアイスを使用する
冷凍食品を運搬する場合、ドライアイスを使用します。製造方法
は二酸化炭素を130気圧程度に加圧させ液化させます。その後、
急速に圧力を開放させる事で、パウダー状に個体化します。それを
固めて形成をします。(水が若干添付されています)
ドライアイスの原料は二酸化炭素であり、恒に酸欠のおそれがある
ため、多量に使用する場合注意が必要となります。また密閉状態に
ある場合、急速に圧力が上昇し爆発の危険があるため、必ず開放状
態で使用する事が重要です。
温度は1気圧で-79℃と低いため、ちょっとした実験に使用出来
ます。
・ペルチェ素子冷却
次の章で温度計のお話を致しますが、温度計の一つに熱電対があ
ります。熱電対とは異種金属線二本の片方を接触(結合)させ、接
触部の温度を変化させると電圧が発生します。この電圧を”ゼーベ
ック電圧(熱起電力という名称が一般的)”と言います。
ゼーベック電圧は温度に対する再現性が良いため、温度計として利
用されています。
逆に、熱電対に電圧をかけた場合、逆の現象が起こり、接触部と非
接触部に温度差が発生します。この効果をペルチェ効果と呼びます。
ただし、1対だけですと冷却力がわずかであるため、ぺルチェ素子
は数十本のジャンクションで構成されています。
ペルチェ素子
これがもっとも基本的な形で、直流電流を流してやりますと、
片面が冷却され、逆面が暖まります。通常、暖まる方に空冷ファン
などを付け放熱させる事で冷却を維持させます。
うまく放熱させますと、-20℃程度まで冷却させる事が可能です。
多段にすることで、さらに冷却する事が可能ですが、-60℃程度
になりますと、材質の関係でペルチェ素子の効率が落ちて行くため、
-60℃から-80℃程度が限界と思われます。無振動(水冷にす
るとかで・・・)で直流電源があれば冷却・加熱が可能な為、小型
の温度試験装置によく利用されています。(車載冷凍庫などにも使
用されています。)
その他、代替フロンを用いたヒートポンプ冷却法などがあります。
by 低温 小太郎
低温ステージ、クライオスタット、液体窒素・液体ヘリウムの冷熱機器や
トランスファーチューブ、液体窒素自動供給装置、液体窒素滴下装置など
川口液化ケミカル株式会社まで、ご相談ください。
TEL 050-8881-7393
ありがとうございます
今日の埼玉のお天気は?
6月6日 日曜日
天気 はれ
気温 19℃(PM11:50)
です。
ナイチンゲールが説く住環境と健康
「汚物の山積みだけでなく、家の中を不潔物の溜まり場にする
ものが他にもある。何年も張り替えない古い壁紙、汚れた敷物
掃除をしない家具、これらは地下室に馬糞の山を置くと同じくら
い、空気を不潔にする立派な原因となる。世の人々は、受けた
教育や習慣のせいで、住居の健康法には無関心で、そんなこと
は考えもしない。そして、全ての病気は当然の成り行きと受止め
「神の御手のもたらすもの」として「身を委ねて」しまう。また、家
族の健康を守ることを自分の義務として考えることはあっても、
さてそれを実施しようとなると、必ずといってよいほど、いろいろ
な「怠慢と無知」に負けてしまい、元の木阿弥になってしまう。」
by フロレンス・ナイチンゲール著
「怠慢と無知」を要約すると・・・
1、自分の目で建物の中を毎日隅々まで見回る必要があるとは考えていない。
2、空き部屋についても換気と陽光と清掃とが必要などとは考えていない。
3、たった一つの窓を開ければ部屋の換気が十分などと考えている。
など。
by との