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Title:(19話)ガス屋の立場で考える”緊急遮断”

 毎度おなじみの特殊ガス関係の解説コーナーです。
最近、かなり実務的になり、また、内容も具体的になっております。
私も一生懸命勉強させていただいております。
それで参りましょうか。
はじまりはじまり!

(19話)ガス屋の立場で考える”緊急遮断” ‘10.5.7

こんばんは

 今日のお題にはいろいろと”異論反論”が出てくると思われますが、
違う方向から見ると「そんな意見もあるのかなぁ」と思っていただける
のではないかと。。

「17話」でシリンダーキャビネットのお話をした中でふれました”遮断
装置”についてです。

一般的には
1、”ライン遮断”とか”高圧遮断”と呼ぶ、供給ラインに遮断弁を設
  方法。
2、機械装置によって高圧ガス容器の容器弁を閉める方法。
3、容器弁そのものに遮断機能を持たせたもの。

大きく分けるとこの三つになります。
最近では、後者二つが主流でしょう。

“機械的に容器弁を閉める”方法で使われるその装置を一般的に”緊急遮
断装置”と呼びます。いろいろな装置が存在し、その原理も様々です。

・バネでギュッと閉めるもの
・ギヤを使って一定強度で閉めるもの
・エアシリンダーによるもの
・ゼンマイ仕掛けで閉めるもの などなど

色々ありますが、それぞれの原理によってバルブの”締め付け方”は異なっ
てきます。少々ご存じの方は”たぁ?しかに”と思って頂けるはずです。

今でこそ”緊急遮断装置”が当たり前になっていますが、昔は”ライン遮断”
が主流でした。機械的に容器弁を”閉める”という技術はそんなに難しいこ
とではありません。なのに思ったより容器弁を締め付ける”機械”がこの世
に出始めるのに時間がかかったんです。

その理由は・・・

単なる”機械的な技術”や”ニーズ”によるところよりはむしろ”容器弁”
への影響に配慮した...と言う要素があったんです。実は”緊急遮断弁の
進化”が”容器弁を進化させる”といった関係も成り立っているんですよね。

遮断装置の出始めの頃、遮断弁で容器弁を閉める際に”閉めすぎ”が多発し
ました。容器弁が壊れてしまいます。ただ、締め付けすぎで壊れてしまった
容器弁に気づくのは”ユーザー”ではなくて”ガスメーカー”なんです。

容器弁が動かなくなってしまうと、ガスがどれほど残っているのかもわからず
ガスの物性によっては手の打ちようがなくなってしまいます。
“ガスメーカー”側ではとても迷惑な話です。しかも容器弁だけでも一つ数
万円もします。残ガス処置費用+容器弁費用+機会損失と被害を被った”ガス
メーカー”の損害はたいへん大きなものでした。

殆どの”遮断装置”は”機械メーカー”が作っています。
ガス屋の立場で言えば「ガスも知らずに思いつきで勝手に作るなよ!」と
言いたかった当時の人はたくさんいたはずです。

現場では顧客とそうとうもめるケースもあったようです。
なにせ容器の修繕費の請求は簡単に10万円/本を超えるものでしたから。

“遮断装置”として作った後、”原理的には可能だから”として”容器弁自動
開閉装置”なるものが現れました。が、誤った”開操作”で事故も起きました。

ガス屋の立場で言えば ”自動開操作は最も危険 = タブー”
容器弁そのものが”遮断機能”を持たない限り、”自動開操作はあり得ない!”
ということで、エア作動容器弁が生まれました。

遮断装置が容器弁を進化させてエア作動容器弁が生まれたってお話でした。

今日はこのへんで。

 by SGマイスター

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ありがとうございます

今日の埼玉川口のお天気は?
 5月7日 金曜日
 天気 あめ
 ボンベ庫の温度 朝21℃、昼22℃、夜21℃

です。

久しぶりの雨ですね。
長ネギの種を植えていた場所から、小さな芽が吹き出していました。
また、芝生が枯れかかっていたのですが、息を吹き返してくれるかな?
自然にとっては恵みの雨です。
 by との

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