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プラズマCVD装置の排気配管爆発

 特殊材料ガスのモノシランガス事故例をご紹介します。

発生日時  1996年8月
発生場所  富山県
ガスの種類 モノシランガス他
事故の概況
 半導体製造工場でプラズマ励起化学気相成長法(P-CVD法)装置
の排気配管内堆積物の除去作業を行うために、委託清掃会社の従業
員がボルト締めされた閉止板を取り外したところ爆発事故が起こり、後
頭部を強打して死亡した。
 当該装置はシリコン基板に回路パターンを転写するものでモノシラン
アンモニアの混合ガスを使ってプラズマを励起し、薄膜形成反応を起こ
させます。この反応では装置の内面に微粒子が付着するので三フッ化
窒素によるクリーニング処理を行いますが、その工程で生じるフッ素の
生成物が真空ポンプの後流系内に微紛となって堆積します。薄膜形成
反応の条件により生じる微紛の堆積物が異なりますが、空気に触れると
発火したり水に触れると水素を発生する場合もあります。
 閉止板を取り外したとき除害装置に行く配管のバルブを閉止してはい
なかったために、配管内の堆積物が除害装置に入り装置内の水とヒー
ターの熱により水素(又はモノシラン)が発生し着火し、これが排気配管
に伝播して粉塵爆発が発生したものと考えられます。

被害 死亡1名

原因 認知確認ミス(バルブの閉止)

教訓と今後の対策
1、排気配管内部の堆積物を少なくするために曲管部を最小限にする。
2、堆積物を減らすため、管内流速を早くする。
3、空気による清掃を窒素ガスの清掃(1回/1ヶ月)に切替える。
4、バルブの開閉状態をパイロットランプなどで監視する。
5、堆積物の除害方法を「水吸収+燃焼式」から「乾式」への変更を検討する。
6、作業管理基準の見直し
7、保安教育の徹底

事故の教訓
1、排気配管は多量の堆積物が生じないような構造(袋小路などを設けない)
  とし、配管内の点検と清掃を頻繁に行う。
2、堆積物は空気と接触すると発火などが生じる場合があるので、清掃時に
  注意する。

以上。

トラブルがあった時、それ以降の教訓を生かした実践をどこまで行うことが
出来るかどうかが一番肝心なことだと思います。もし、喉元を過ぎて、問題
の本質も忘れてくると、何度でも同じような事態を招くことになるのかもしれ
ません。

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 3月23日 火曜日
 天気 はれ
 ボンベ庫の温度 朝8℃、昼13℃、夜12℃

です。
 明日は、さいたま市小学校の卒業式です。
入学から卒業まで一番長く想い出もたくさん残る時期です。
傍で見ている親の立場からすると、幼稚園を卒業しピカピカの
ランドセルが眩しかった一年生から卒業まで、一瞬の出来事のようです。

卒業生の皆さん 「おめでとうございます」

 by との

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