応力腐食割れ
昨日は、ガス調整器の一般的な故障についてご紹介いたしました。
本日は、とても特殊な例として調整器内部の異常についてご紹介いた
します。
金属は強固であり、長時間で成長する錆などを除きその強度を保ち続
けます。ところが、ある条件によっては錆に強いといわれる汎用金属の
ステンレス製品であっても、割れが発生して金属部品の性能を発揮でき
ないような損傷をすることがあります。
それが 「応力腐食割れ」 現象です。
応力腐食割れは、ハロゲン物質(Clイオン、Sイオン、Fイオンなど)が存在
する環境下で応力が作用していると組織粒界に沿って割れが発生するも
のです。
SUS316製調整器ダイヤフラムの応力腐食割れ断面形態
走査型電子顕微鏡による亀裂断面
実は、とある行為によってこの応力腐食割れがステンレスに起こり得ます。
それは、気密試験など漏れ検査をした際の発泡試験用検知液です。
漏れがある部位から吹き出すガスにより、石鹸水をかけたようにカニ泡が
ブクブクと吹き出し漏れ箇所を特定するには最適でよくつかわれるものです。
ですが、この漏れ検知液のなかに応力腐食割れの原因になるハロゲン物質
が含まれているため、このようなステンレスの腐食に繋がるのです。上記の
損傷した報告でも、漏れ検知液が調整器内部の常に振動するダイヤフラム部
まで浸透したことが原因と考えられます。
結論
「 ステンレス製ガス機器の漏れ検査には、漏れ検知液による発泡検査を行わな
いことが望ましいこともあります。」
※ケースバイケースで使用してはいけないということではありません。
諸条件を良くご検討の上、お客様ご自身で判断ください。
高圧ガス用調整器のご検討、ご購入のときは
川口液化ケミカル株式会社までご連絡ください。
TEL 048-282-3665
ありがとうございます
今日の埼玉県川口市のお天気は?
3月10日 水曜日
天気 曇りのち晴れ
ボンベ庫の温度 朝2℃、昼5℃、夜5℃
です。
朝の天気予報では、午後から晴れ間が出て暖かくなるはずでしたが・・・
一日吐く息が白い肌寒い陽気でした。
やはり雪のせいでしょうか?
朝一番は、関越・上信越自動車道の本庄〜藤岡、藤岡〜佐久の間が
午前中通行止めでしたからね!
by との