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鋳物 キューポラ溶解について

 鋳物の技術解説シリーズPatrt3です。

 実際に鋳物をどのようにキューポラという溶解炉で
つくるのでしょうか?

 内燃機関用大型鋳物(4〜40トン)を、時間当たり6トン溶解出来る
キューポラ2基で操業されている溶解日の様子を追ってお知らせいたします。

 大型の鋳物を製造するためには、短時間に大量のしかも良質な溶湯が必要です。
そのために6ton/h x 2基を同時に稼動して対応されております。溶解作業が
終了するとキューポラはその後の2日間で溶解帯など熱の損傷を受けた部分を
補修し(炉修といいます)、次の溶解操業日を待ちます。基本的には3日一回の
ペースで溶解を行いますが、これを「三日吹き」と呼びます。
 これらの溶解作業と修理する炉修作業を4名の作業員の方が従事され行います。

さて、実際の溶解日の様子を順を追ってご説明いたします。

1、溶解日(吹日といいます)の前日に用意しておいたコークス点火用バーナーで
  火をつけます、この点火時間は、約60分かかります。

2、バーナーの着火が確認されると、キューポラの炉の中全体を燃焼させるために
  ブロアー(送風機)により風を送ります。このときまんべんなく燃焼していることを
  材料投入口から見える炎の色で判断しながら対応しています。このときの判断が
  初湯(はじめて炉から出てくる溶解した金属)の温度に影響しますので、作業は
  慎重に行われ、また、経験も求められるものです。この作業に約20分かかります。

3、空吹きが終了すると、溶解材料を炉の上部から投入していき、本吹き(実際の操業)
  出湯作業へと移行します。このときの材料は素材の配合から投入スピードまで
  すべて自動運転で行われます。材料の投入と炉内に流し込む風量により溶解材料が
  溶け出して出湯口から出湯されます。このときの微調整がとても重要であり、経験的
  な技術が求められるところです。

4、出湯が無事に始まると、溶解作業中は定期的に溶湯成分を成分測定器(CEメーター)
  で測定し、管理範囲幅に金属成分が落ち着いていることを確認します。この成分管理は
  早め早めに先を読む判断が必要ですのでここでも細心の注意と経験的な技術が求め
  られるポイントです。また、1日の操業中に多く種類の鋳物を製造しますので、このときの
  成分の管理、材料の変更・切替の溶湯処理など的確な判断が求められます。

5、鋳物の型に流し込む必要な溶湯が確保できるまで取鍋(とりべ)に流し込みながら確保
  します。準備が整うと溶湯の上面に浮いている介在物(ノロといいます)を取り除くため
  冶具などを使い手作業で掻き出します。

6、大型鋳物の型の近くに取鍋を移動し注湯作業に入ります。注湯作業中が最も緊張する
  場面です。型の方々から鋳型の砂に含まれる成分から放出されるガスに火がつき
  炎が出て鋳型全体が生き物のようです。

7、無事に注湯作業が終了すると、溶解作業を終了するため、キューポラ溶解炉の底面に
  ある蓋を開放し溶け残った溶解材料やコークスなどを炉出します。このときの作業は
  危険を伴うため慎重に確実に行う重要な工程です。

以上で作業が終了します。

 キューポラ操業は点火から溶解終了まで7〜8時間を要します。
この間、2基であわせて60〜70トンもの溶解を行うのです。
経験と技術、すばやい判断、確実な作業など、鋳物の製造には
すべて欠かせない職人技です。

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ありがとうございます。
よろしくお願い致します。

埼玉の朝の天気は?
 2007年1月14日
 天気 快晴
 気温 4℃

です。

風もなく、とても穏やかな日曜日です。
外に出ると気持ちよさそうです。

人生の格言
人間の哀しさとは?
「もっともどう猛な野獣でも自分の巣くつのなかでは
 おとなしく、やさしいものです。
 しかるに人間ときちゃ、自分の家庭では野獣より
 なおさら悪いものです。」
(ヘルツェン)

人生の格言
人間の哀しさとは?
「やったと思えばドジを踏む。
 それが人間の仕事です。
 朝に計画を立てたとて、昼にすることはへまばかり。」
(ヴォルテール)

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