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真空熱処理

昨日ご紹介の、真空中での熱処理の特徴は

光輝処理ができ、スケーリングを除け
汚物除去、金属中のガス除去、ガス侵入防止
寸法狂いが少ないなどでした。

では、それぞれの特徴について説明しましょう。

・酸化されること無く光輝処理
  Cr、Ti、Ta、Mo、W などの金属は、水素ガス雰囲気で
 熱処理をすると、水素中のわずかな酸素や水分により
 酸化されてしまうことが多いそうです。
  真空中では酸化されること無く、ピカピカに光る金属
 表面の仕上げを作ることが出来ます。

・表面のスケーリングができる
  金属の表面には必ず酸化物(スケーリング)の膜が形成
 されています。アルミなどは特に強固な酸化被膜に覆わ
 れています。
  これを真空中で加熱することにより、表面の酸素分が
 取れて再生するそうです。(全ての金属ではありません)
 この熱処理は、焼きなましにもなります。

・表面についている汚物や潤滑材の除去ができる。
  金属表面で加熱された物質が、真空中で低蒸気圧作用
 で飛びやすくなるからです。

・金属中にあるガスを取り除くことができる
  精錬された金属やガスを含まない真空溶解でつくられた
 金属でも、さまざまな加工を施すうちにガスが入ってしまいます。
 そうしたことで金属自身の元来の強さや性質が劣ってしまいます。
  真空中での焼きなましにより、著しく改善されるそうです。

・他のガスや元素の侵入が防止できる
  鉄鋼をガス雰囲気中で熱処理すると、表面から炭素分が抜けたり
 入り込んだりします。鉄鋼のまわりにある炭素を含むガス(メタンなど)
 と反応し、多くの場合望ましくないようです。硫化物があれば硫黄分が
 表面に侵入するし、チタンなどでは水素や窒素などガンガン表面から
 入ってくるのだそうです。
  真空中ではこうしたこときわめて少ない。もしくは、まったくない。
 なぜなら雰囲気中のガスを真空排気してしまうので、到達する真空
 度により残留ガスをコントロールできるからです。

・寸法精度が高い
  熱処理により金属は伸縮し精度が狂いがちです。
  真空熱処理では、温度変化をゆっくり行うことで寸法の狂いが
 非常に少なくできます。

高圧ガス、低温機器、真空機器

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