川口液化ケミカル株式会社へのお問い合わせはこちらまで。9:00〜17:00(土日祝日を除く)

WEBでお問い合わせ 048-282-3665

ホーム  /  ブログ  /  ガスの知恵袋  /  流量の測定

流量の測定

面積式流量計(フロメーター)や質量流量計(マスフロコントローラー)など
指示値を信用しても良いのでしょうか?

カタログスペックや取扱説明書の数値は、どのように決定されているのでしょうか?

「そんなこと知らなくても、値が正しければ良い」というユーザーは多いと思います。

流量計は、何らかの方法で校正(補正)されています。
その方法がどのような校正装置、校正方法をおこなって決定しているかを
確認する必要があります。
どのような条件で校正され、どのような方法でデーターが取られ、どのようにして
測定の不確かさが決定されたかです。
究極的には、国家標準の信頼性ある標準機とトレーサビリティーが取れているかどうかです。
これによって、流量計の指示値が勝手に付けられた値でないことを証明できます。
必要とあらば、国家標準とのトレーサブルである証明書を見せてもらう必要がありそうです。

※校正とは
 校正とは「流量計の指示値と測定される流量との関係をある条件の下で与える
 補正係数を決める作業」と定義されております。
 大切なのは、校正という作業が、校正時の指示地に対してその値を保証するものであり
 次の瞬間には保証するものではないということです。
 決定的な校正とその校正記録があって初めてその流量計の指示値を信頼性を
 保証することができるのです。

ここからは、核心に迫ります。

購入した流量計が国家標準にトレーサブルだとする。
この時の不確かさはどの程度なのだろう?

元が国家標準だから、それと同等?
とんでもない。
最も良い状態の拡張不確かさ(包含係数k=2)で
0.05%が限界で、通常は0.1%あればよしとするものだそうです。
(※後述、拡張不確かさを参照ください。)

メーカーの流量計と国家標準の間には、いくつかの校正装置が介在します。
国家標準自体の不確かさが0.1%を標準であったとする。
国家標準と同じ不確かさで流量計を校正することは出来ません。
認定事業者が校正した流量計を基準にして他の流量計を比較校正する。
そのとき装置の不確かさや、なんやかんやが複合的に加わり
結論として 0.5〜1%の不確かさがあればまあまあということのようです。

「0.01%で国家校正取れている」という話もありますが
これは数値の器差です。
器差とは、ある基準となる流量計の出力との差であり
その流量計の再現性を表しているようです。

※拡張不確かさ
 校正証明書には実用的な尺度として拡張不確かさという標準不確かさに
 包含係数をかけたものです。包括係数k=2〜3の値をとることを推奨していますが
 通常はk=2を使用します。これは測定値はバラつくがそのバラつきの分布を
 正規分布だと仮定したときに真値が存在するのであろう範囲、そこに真値がある
 確率が95%であるという程度だそうです。
 ちなみに標準不確かさの標記方法ですが、相対表示で○%というようなときは
 ±を付けませんが、○±○g/min というような表記をするときには±を付けます。

高圧ガス、低温機器、真空機器

川口液化ケミカル株式会社
TEL 048-282-3665

ありがとうございます

今日の格言
人生の目的は?
「一人では何も出来ぬ。
 しかし、まず誰かが始めなければならぬ。」
(岸田国士)

川口液化ケミカル株式会社へご相談・ご質問ございましたら、ご連絡をお願い致します。9:00〜17:00(土日祝日を除く)

WEBでお問い合わせ  048-282-3665